今年、私が映画館で観た作品のトップ2を発表します(^^)/
BILL CUNNINGHAM NEW YORK
『ビル・カニンガム&ニューヨーク』
御歳85(!)、今なお現役のストリート・ファッション・フォトグラファーとして
NYを拠点に世界で活躍するビル・カニンガムのドキュメンタリー。
決まったカメラ、自転車、安物の青いレインジャケットだけを使い続け
誰が何と言おうと自分の撮影スタイルを貫き通す頑固さと_
少年そのもののような無邪気さと_
狙った被写体は決して逃さないフォトグラファー魂と_
ひとことで表現するなら、すべてにおいて「迷いのない人」!
実は(?)「迷い多きフォトグラファー」である私は、そんな彼をとても羨ましく思いました。
でも、彼くらいの年頃になったら
ひょっとすると私も名物ウェディングフォトグラファーになっていたりして…
なんて、勝手な想像を楽しんでみたり#^^#
(まぁ仮にそうなったらなったで、彼の孤独まで引き継がなければなりませんが…)
なんとも上品で人懐っこいカニンガムの笑顔が(素顔の)チャップリンに似ているところも
個人的にキュンときました♪
HOW TO MAKE A BOOK WITH STEIDL

 

『世界一美しい本を作る男』
こちらは「世界一こだわりの強い本を作る出版社」ドイツのシュタイデル社の創始者にして
現役の社長、コンサルタント、セールスマン、そして印刷職人であるゲルハルト・シュタイデルのドキュメンタリー。
私が深く感銘し、共感を覚えたのは
シュタイデルが「最新のデジタル技術で、最高のアナログ作品を作る」ことを実行している点です。
彼はiphone片手に世界中を飛び回り
会社には見るからに最先端のパソコンを取り揃えて本を制作しています。
しかし、そうして作り出されるものは、
原始的なまでに「人間臭い」こだわり_微妙な紙の風合いや手ざわり、インクの色だけでなく匂いまで_に満ちた
究極の本=アナログ作品なのです。
また本の内容も、高級写真集から不朽の文学作品、はたまた、とある労働組合の年鑑に至るまで
単なる「お洒落」でも「アート」でもない
やはり個性的で1本芯の通った「アナログ的」なものばかり。
「最新のデジタル技術で、最高のアナログ作品を作る」
これこそ現代における理想的な「物づくり」のスタイルだと
私自身、常々思っています。
そんなわけで、この映画を観ながら
私も「アナログ的」フォトグラファーでいこう!との思いを強くしたのでした*^.^*


近ごろ映画館へ足を運ぶ余裕もないため

気がつけば2本とも職業がらみのドキュメンタリー映画になってしまいました。。。
やはり、写真や本に興味がある人に特にオススメですが
単純に「偉人+変人+お茶目=素敵なおじさん」が主人公の映画としても十分楽しめると思います(^0^)
あと、もしも今の季節にぴったりの映画を家で観たいという方がいらしたら_
私は次の3作品をオススメします(ず~っと昔から同じですが)。
☆恋人たちの予感
 「男女間の友情は成立するか?」がテーマのコメディ映画。シナリオがとっても洒落てます。
 主役の(若き日の)メグ・ライアンとビリー・クリスタル、音楽のハリー・コニックJrがゴキゲン!な名作。
 男女間の友情・・・皆さんはどう思いますか?(^_-)
☆ラジオ・デイズ
 ウディ・アレンの自伝的…といっても、虚実ないまぜの「人を食った」エピソードばかり出てくるお気楽映画。
 こちらも、ブラックユーモアの効いたシナリオとノスタルジックな映像が素敵。
 もちろん全編、粋なスタンダード音楽が満載です。
☆チャップリンの黄金狂時代
 今も繰り返されている、あらゆるコント、ギャグの原型がここにあります。
 私は何十回となく観ていますが、いまだに観るたび爆笑!
 チャップリン自身によるナレーションと音楽も秀逸です。
どの作品もハッピーで、そして、ちょっと切ない「おおみそか」のシーンが登場するのが、ミソ。
興味がわいたら、試してみてくださいね。
それでは皆さん、良いお年を☆