と、言われていたのですが…
本当にそのとおりでした!
挙式が2時間くらい過ぎたところで、花嫁登場。
「アラビアン・ナイト」から抜けだしてきたお姫様のよう☆
ヒンドゥ挙式では、絆を深め、幸福を祈念して
じつに様々な儀式が繰り広げられます。
なんと、挙式だけで5時間以上!
ちなみに、インディアン・ウェディングでは
①プレ=ウェディング
②婚姻届の提出(※イギリスでは教区教会または役所への届出によって法的な婚姻関係が成立します)
③メヘンディ(※花嫁の手足に細密模様を描く)の儀式(※半日かけて描かれる間、家にゲストを招いてお茶会が開かれるとか)
④ヒンドゥ挙式
⑤披露宴(※大抵は西洋式パーティだそうです)
と、最大5日間かけてウェディングを行なうそうです。
もちろん、その全ての行程にウェディングフォトグラファーが同行することもあるそうです。
しかも、それぞれ1冊づつ写真集を作ったり…
そんなことを教わっていたら
日本の結婚式がシンプルに思えてきました(笑)
ヒンドゥ挙式のゲストは300人~が通常だそうです。
そのため広大なイベント会場がチャーターされます。
中央ステージで儀式が繰り広げられている真っ最中にも関わらず
ブッフェ料理で盛り上がっているゲストの様子が印象的でした。
もう1つ、ヒンドゥ挙式の中で私が印象に残ったのは「花嫁の涙」です。
西洋の花嫁も喜びや感激の涙を浮かべることはありますが
このような「深い切なさに満ちた涙」は(私の知るかぎり)アジアの花嫁に特有のような気がします。
それは何故かと考えてみたら…
西洋挙式では、「結婚したら家族が2つに増える」
という考えが浸透しているのに対して
アジア挙式では、「結婚したら花嫁は実家を出て夫の家に入る」
という根本思想が受け継がれているからではないかと思い至りました。
ご存知のとおり、現代の日本のライフスタイルは西洋化しているので
気持ち的には「家族が増える」という感覚が強いと思いますが
それでも、日本の結婚式の端々には儀礼的・習慣的に伝統的な根本思想が根付いています。
そのことが、花嫁と花嫁の家族をよりいっそう切ない気持ちに駆り立てるのではないでしょうか。
まして、今なお厳しい戒律を持つインドのヒンドゥ教式では
花嫁にとって結婚とは、まさに、実家や独身時代の生活との「別離」を意味するのでは_
花嫁と、彼女の門出を見送る家族や女友達の深い表情から
そんな背景も私は感じました。
本当に、ウェディングは文化そのもの。
だからこそ、写真に残す価値の高いものだということを改めて実感できた1日でした。
私の写真で少しでもウェディングフォトの大切さ・素晴らしさを
伝えられたら嬉しいです。